動物たちのこんな症状に注意!

動物病院に来院するペットたちの主な症状を列記しましたので、あてはまるものがある場合はご相談ください。
皮膚を痒がる、毛が抜ける、皮膚が赤い、湿疹がある
アレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎、膿皮症、ノミやマダニの寄生などが考えられます。
副腎皮質機能亢進症や甲状腺機能低下症などの内分泌疾患があっても皮膚に症状が出てくることがあります。
また、皮膚疾患はスキンケア(適切なシャンプーの選択、状態にあったシャンプー頻度)が大切です。当院での定期的なシャンプー、トリミング、診察をおすすめします。
耳が赤い、痒がる、痛がる、臭う
外耳炎など耳の病気が考えられます。
放っておくと鼓膜が破れたり、中耳炎や内耳炎になったりして、平衡感覚を失ってしまうこともあります。
下痢、血便をする
細菌性の大腸炎、ウイルス感染、寄生虫、異物の誤食、炎症性腸疾患、腫瘍などさまざまな病気があり、放置すると死に至るものもあります。可能であれば便をお持ちください。
嘔吐する
異物誤食、膵炎、炎症性腸疾患、胆嚢破裂、腫瘍など多くの病気が考えられます。
急いだほうがよい場合もありますのでご連絡ください。可能ならば嘔吐物をお持ちください。
目ヤニが出る、眼が赤い、眼が白い、涙が多い、眼が腫れている
結膜炎や角膜炎、白内障などの病気があります。
怖いものでは緑内障など失明の危険がある病気もあります。また、ほかの病気が原因で眼に症状が出ることもあります。
歩行の異常、後駆麻痺
骨折や関節炎、膝蓋骨脱臼症候群、前十字靱帯断裂、椎間板ヘルニアなどの病気があります。
また、骨に腫瘍ができていることもあります。
皮膚にしこりがある
小さなしこりでも悪性腫瘍(癌)の可能性もあります。まずは細い注射針で細胞を採取して検査します。
血尿、頻尿、尿が出ない
膀胱炎や結石、尿路閉塞や腫瘍などの可能性があります。尿が出ない場合は命に係ることもありますので急いでご連絡ください。また、避妊手術をしていない場合、おりものが尿の異常とみられる場合もあります。
この場合、子宮や卵巣の疾患(子宮蓄膿症など)が考えられます。可能なら尿をお持ちください。
口を痛がる、口が臭う、よだれが出る
歯肉炎や歯槽膿漏、口腔内腫瘍などの可能性があります。歯周病が酷くなると頬が腫れたり、鼻汁や鼻血が出たりすることもあります。
猫では、猫免疫不全ウイルスや猫白血病ウイルスに感染していると、口内炎や歯周病になることがあります。
咳をする、疲れやすい、呼吸が速い
気管支炎や肺炎、心臓病、犬糸状虫症(フィラリア症・猫にも感染)、腫瘍などが考えられます。心臓病は犬では僧帽弁閉鎖不全症、猫では肥大型心筋症が多く認められます。早い段階での診察をおすすめします。
お腹が腫れている
腹腔内に腫瘍ができていたり、水が溜まっていたりすることがあります。
また、副腎皮質機能亢進症などのホルモン疾患でも腹部が腫れることがあります。元気や食欲がある場合、単に太っただけと見過ごされることがありますので要注意です。
水をたくさん飲む、尿量が多い
糖尿病や副腎皮質機能亢進症などの内分泌疾患、腎不全などが考えられます。可能であれば尿をお持ちください。